SATOWEB(佐藤雄樹)

ヒップホップはお好きですか?

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はいどうもこんにちは。いっぺいです。皆さん、あけましておめでとうございます。もう平成も30年ですね。何かの書類とかに平成2…って書いて慌ててグンッ!て、2の下の部分をパワープレイでグンッ!て伸ばして3に書き直す人が日本中で続出すると思います。書類を書く時は気を付けて日々生活しましょうね。今年も音楽充の一年になりますように。

さて、皆さんはヒップホップは聴きますか。自分はスーパー雑食人間なので、ヒップホップが特に好きやというわけではないんですが、ヒップホップも聴きます。ジャズやR&Bや昭和歌謡なんかも聴きます。手広く全部聴きます。あー音楽最高だぜ。上質な音楽やったらそれ聴きながら白ご飯食べられる。嘘けど。

そんな雑食の中の一つのヒップホップの中でも一番最近ハマっているユニットが「Creepy Nuts」です。

Creepy Nutsとは

MCのR-指定とDJのDJ松永の2人からなるヒップホップ・ユニットです。まずこのR-指定とDJ松永の2人のそれぞれのスキルが突出しとるんよね。2人がCreepy Nutsを組む前はそれぞれ別の活動をしとって、スキルがやばいもん同士が最強ユニット組んだてイメージ。

R-指定は何よりフリースタイルの実力がとんでもなくて、自分も国内のラッパーにめっちゃ詳しいわけではないものの、ラッパーとしてのスキルはR-指定が国内1位やと思ってます。中でも、フロアのお客さんからお題の単語を複数集めてその場で即興フリースタイルでお題を全部入れ込む「聖徳太子フリースタイル」って特技がとんでもなくて、いったんその動画を見て欲しい。

この時のお題は『ドラえもん/黄色/ウルトラマン/下北沢/百合の花/アイドル/マカロニグラタン』

ねぇ、やばくないっすかR-指定。頭の回転どんななっとん。お題が2〜3つとかやったら探り探りで何とかなるかもしれんけど、R-指定はいつも最低でもお題5つ、多い時はお題8つぐらいもらってフリースタイルやってます。完全100%ヤラセなしやからお題もどんなの来るか分からんし、お客さんもたまにそれは無理やろって思うようなムチャブリお題をぶっ込んだりするんやけど、R-指定は毎回ほぼノーミスで完璧なフロウでお題を全回収していきます。(過去に1回だけお題入れ忘れ&慌てて入れ忘れたお題を付け足そうとして甘噛みを見たことあります。)直近で去年のCDJで見た時は、お客さんもお題で時事満載の「貴乃花」とか、Creepy Nutsの真裏がゲスの極み乙女。やったから「ゲス」とか、年が明けたら戌年やから「犬も歩けば棒に当たる」とか(もはや単語ではない)ムチャブリお題をぶっ込みまくりやったんやけど、ノーミスでフリースタイルしてました。その時はCreepy Nuts見るのが初めての友達と一緒に行ってたんですけど、R-指定のラップスキルに感激して、その友達フェス終わりにAmazonでCreepy NutsのCD買ってました。

ほんでもう1人のDJ松永もDJやトラックメイカー、ターンテーブリストとしてはめちゃくちゃすごい人で、世界一のDJを決める「DMC WORLD DJ CHAMPIONSHIPS」って大会があるんやけど、その日本大会である「DMC JAPAN」のFINALに19歳で初出場、2016年には2位、2017年には3位という成績を収めてます。その2017年のDMC JAPAN FINALがこれです。

DJってラップほど凄さが分かりやすくないし、でもこれだけでも何となく凄いってのは充分伝わるかと思います。

R-指定の聖徳太子スタイルと合わせてDJ松永の超絶プレイもどうぞ。

さて、そんな最強プレイヤー2人によるCreepy Nutsの楽曲はこんな感じ。

各々のスキルとか個人活動とか見たら、2人ともめちゃくちゃイケてる、たぶん学生時代のスクールカーストでも常にトップの方に居たっぽい感じするじゃないですか。でもCreepy Nutsの2人は結成から現在に至るまで一貫して自分らのイケてなさをアピールしまくって活動してるんですよね。過去に出しているCDのタイトルも『たりないふたり』『助演男優賞』『高校デビュー、大学デビュー、全部失敗したけどメジャーデビュー。』というもので、とにかく自分らの欠けてるところだったり未熟な部分を主張する。DJ松永なんかあんなキレキレのDJやってんのに童貞ですからね。

じゃあ何でそんな2人がユニットを組んで、ヒップホップという音楽をやっているのかを考えてみます。

HIP HOPの歴史とCreepy Nutsとの親和性

ヒップホップとは、1970年代初頭にニューヨーク(特にアフリカ系アメリカ人が多い地域)で生まれた音楽やダンス、グラフィティ・アートの総称です。貧困でドラッグに溺れる人やストリート・ギャングが多く、ボロボロの建物が建ち並ぶ言わばスラム街のような環境でヒップホップという文化は育ちました。当時のニューヨークではディスコが大ブームで、しかし貧困な若者達はディスコに遊びに行くお金がなく、公園に集まりパーティーをするようになりました。日本は国民の最低限の権利や生活が保障されている国なのであくまで想像の範疇でしかないのですが、そういったスラム街のような環境で育った人達は様々な理不尽な暴力や差別を受けて育ったと聞きます。ドラッグが蔓延し、殺人が日常に起こり、歩いているだけで白人に黒人だという理由で暴行を受ける、そんな環境で育った文化がヒップホップです。そういった背景から生まれた文化なので、ヒップホップ・ミュージックには貧困や犯罪、性やドラッグ、人種差別などを歌った曲が多いわけです。そういった理不尽な暴力や差別に対して、当時のアフリカ系アメリカ人達は文化として、芸術に昇華して世間に糾弾する道を選びました。途轍もなく強い意志と覚悟だと思います。暴力や差別に対し同じ方法で仕返しすることを選ばず、莫大な反骨精神を全部芸術に込めたわけです。なのでヒップホップ・ミュージックは、音楽においては非常に短い歴史ながら社会に多大な影響を与えつつ今日に至るメインカルチャーとして発展を遂げてこられたんだと思います。

こないだ、アメリカ・ヒップホップ界における伝説のMC・2Pacの伝記映画『ALL EYEZ ON ME』を観てきました。

2Pacは25歳という若さでアメリカ社会の闇に巻き込まれるような形でこの世を去りました。これがスラムの現状なんや、2Pacはこんな使命感を持ってヒップホップって文化を広めようとしたんやって衝撃を受けました。良かったら劇場公開されとるうちに観てみてください。

ヒップホップ文化の根底に流れるのは、劣等感や反骨精神だと思います。それをどうにか覆すべく、ヒップホップという文化に仕上げ芸術として社会に発信されてきました。じゃあCreepy Nutsの2人がやってる音楽だって、これも立派な現代日本におけるヒップホップやと思うんですよね。確かに1970年代のニューヨーク・スラムほどの理不尽で逼迫した暴力や差別は現代日本にはないかもしれんけど、根底のソウルは一緒やと思います。女子とはほとんど喋れず、部活ではレギュラーになったことがなく、お年玉で買ったSupremeのバッグを友達に燃やされ、飲み会では空気みたいな存在で、そんな劣等感を持ったイケてない2人が今はすべてを経験値として自分らの表現に昇華して音楽を奏でています。日本の代表的なヒップホップって何となくイケてる感じの人種がやってるイメージありません?RIP SLYMEとかKICK THE CAN CREWとかさ、もともとイケてる側の人種がみんなで楽しいことしようようぇーい!ってやってる感じが何となくあるじゃないですか。でもCreepy Nutsが奏でるヒップホップは全然そうじゃないんですよね。根が暗い人間が一生懸命自分らのやり方で表現しようとしとるし、人柄込みでそこにめちゃくちゃ惹かれる。

もうすでに知名度爆上がり中の2人ですが、2018年はCreepy Nutsの名をもっともっと聞くことになるだろうと確信してます。良ければみなさんも聴いてみてください。

気持ち良くなるのに酒もドラッグもセックスもいりません。合法的な飛び方を心得ましょう。

それではまた、気が向いた時に。

この記事を書いた人

いっぺい
310より「音楽馬鹿野郎」と名付けられた熱狂的音楽マニア。弟の名前は二平と三平です。
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